2018〜2019年度 研究補助事業成果 <安全なiPS細胞樹立用の簡便高効率な沿面放電型遺伝子導入装置の開発>
財団法人JKAの機械振興補助事業「安全なiPS細胞樹立用の簡便高効率な沿面放電型プラズマ遺伝子導入装置の開発」(H.30〜R.1)により、沿面放電型プラズマ遺伝子導入装置の開発を進め下記の成果が得られました。
- 沿面放電型プラズマ遺伝子導入装置の試作機を作製し、最大10cmディッシュで培養した細胞に対し、広範囲かつ高い導入効率でプラスミドDNAの導入が可能になりました。
- 本技術を用いて、iPS細胞の樹立に必要な山中4因子と呼ばれる4つの遺伝子を保持するサイズの大きなプラスミド(導入する遺伝子を運搬する環状DNA)をヒトの皮膚線維芽細胞に効率よく導入することが可能になり、その結果として、ウイルスを用いることなく、また従来の遺伝子導入法より簡便にiPS細胞の樹立ができるようになりました。
本研究成果が得られたことから、今後は更に簡便で安全性が担保できる(発がんのリスクがない)iPS細胞樹立技術の確立と医療応用可能な高い安全性と信頼性を兼ね備えた装置の開発を目指します。また、この装置の汎用性を高めて、iPS細胞樹立以外にも使える汎用的な技術・装置としての開発も進めます。
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